白山
石川、富山、岐阜、福井の4県にまたがり日本三名山のひとつとして、また古くから信仰の山として知られている白山。毎年多くの登山客が訪れ、手つかずの大自然を堪能しています。また、白山から流れる清く澄んだ豊かな水は、たくさんの命を育み、さまざまな形で人々の暮らしを支えています。
はじまりは報恩講料理として
白山百膳は、山の幸をふんだんに用いた御膳です。その原点は「報恩講料理」。浄土真宗への信仰が篤い石川県白山麓、富山県五箇山、岐阜県白川郷では毎年、親鸞聖人の遺徳をしのぶ仏事「報恩講」を営み、寺院や各家庭では自然や家族に謝意を込めた精一杯のご馳走を客人にふるまいます。この報恩講に息づく心根が、白山百膳に受け継がれています。
「白山百膳」の名前の由来
「百」には、「たくさん」の意があることから、
- 白山には、たくさんの体にいいものがある=健康
- 白山のいろいろな料理を食べることができる=美食
- 白山の白=白寿(99歳)→百歳をかけている=長寿
と意味づけしています。(※上記の名称は、当企画全体の総称であり、各店で提供する商品には、それぞれ固有の名称を付け加えています。
白山百膳の定義
一.白山麓(石川県白山麓、富山県五箇山、岐阜県白川郷)の素材を活用した料理であること。
一.健康、長寿、ヘルシー、オリジナリティにこだわること。
一.白山麓で調理し、提供するものの限ること
一.メニュー名から、内容がある程度イメージできること。
※ただし、食材は季節ごとに変わってもよい。
日本百名山のひとつに数えられる霊峰白山。その雄大な自然がもたらすおいしい水や山の幸がここでしか食べられない”白山百膳”となり、白山麓を訪れる人々をおもてなしします。
水 WATER
冬、標高2,702mの白山を覆う深い雪。その雪解け水は地中に潜り、歳月をかけて鉱物や植物の根を通り抜け、ミネラル豊富な水となって湧き出てきます。この白山の雪解け水は、石川県手取川、富山県庄川、岐阜県長良川、福井県九頭竜川に注ぎ、流域を潤しています。
川魚 FRESHWATER FISH
岩魚、川鱒、鮎など白山ろくにはきれいな水にのみ生息する川魚が多く、昔は山の貴重なたんぱく源でした。ミネラル豊かな渓流育ちの岩魚は脂がのり最高の旨さ。川魚は栄養豊富といわれ、例えば天然鮎は鰯の4倍以上のカルシウムを含むとされます。
蕎麦 SOBA
白山麓では蕎麦の生育に適した霧が多く発生し、昔から蕎麦が栽培されてきました。昼夜の寒暖差が大きいことによりアミノ酸が増し、香り高く風味ある蕎麦が育ちます。また、白山麓の清らかでおいしい水が蕎麦の味を一層引き立てています。
堅豆腐 KATADOFU
荒縄で縛っても崩れないほど堅く、地域により「五箇山とうふ」など呼び名は変わりますが、昔から山麓一円で親しまれてきました。一般の豆腐で使う数倍の大豆を原料とし、ニガリも多め、大豆の味が濃厚なヘルシー食材です。おぼろ豆腐や厚揚げにも加工されます。
肉・ジビエ GIBIER
白山麓の熊は草食のため臭みがなく、コクのある肉とさらりとして甘みの強い脂が特徴。地元では昔から熊鍋で食されてきました。猪も味のよさに定評があり、「白山麓猪」の名でブランド化が進んでいます。また、岐阜県白川郷で味わう飛騨牛も格別のおいしさです。
山菜・野菜 EDIBLE WILD PLANTS & VEGETABLES
白山麓は、ぜんまい、うどなど山菜の宝庫。冬、温度と湿度が一定に保たれた雪の下でアクがほどよく抜け、ミネラルたっぷりの雪解け水を吸って栄養満点、みずみずしく味わい深い山菜になります。また、朝夕の寒暖差が大きいため、風味豊かな野菜が収穫されます。